リウマチ 性 多発 筋 痛 症。 リウマチ性多発筋痛症について

身体が痛くなる病気としてリウマチ性多発筋痛症というものが胸痛の鑑別となるそうですが、どういう病気ですか

リウマチ 性 多発 筋 痛 症

1957年にBarberが、polymyalgia rheumatica PMR: リウマチ性多発筋痛症 と名付けた。 発症は50歳から増加し70歳代でピークであり高齢者に多い。 男女比は1対2で女性に多い。 肩や腰などの四肢近位部の疼痛とこわばりを訴え、炎症(血沈、CRP上昇)を伴うがCPKなどの筋酵素は上昇しない。 欧米では巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)の合併が多く(PMRの20%)、共通の病因が考えられている。 本邦でも稀な疾患ではない。 肩や上腕の痛みにより上肢の挙上が障害され、腰や大腿部の痛みにより起立動作の障害が生じる。 関節リウマチと異なり手指の関節は炎症になりにくい。 「朝、肩や腰が痛くて服が着づらい」「夜中に肩や腰が痛くて目が覚める」「昼間も肩や腰がこわばって痛い」などが典型である。 また、炎症にもとづく微熱、全身倦怠感、食欲不振がみられることがある。 頚部~頭部の血管の炎症を伴うと、頭痛(とくにこめかみ部分の浅側頭動脈の腫れと痛み)、視力障害、咬筋跛行(持続的に咬む動作であごが痛くなる)がみられることがあり、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)の診断の検討が必要である。 診断 本邦の基準、Birdの基準、Chuangらの基準、Healeyの基準などが使用される。 合併しうる側頭動脈炎は、側頭動脈(こめかみの部分の動脈)の怒張、触診による圧痛、脈の減弱に注意し、ACRの診断基準を参考にする。 頭蓋内動脈、大動脈弓が侵されることがある。 ステロイド治療によく反応し予後は良いが、眼動脈に炎症がおきると視力障害の原因になりうる。 近年、超音波検査による肩峰下滑液包炎、三角筋下滑液包炎、転子滑液包炎を検出し、診断に役立てることが提唱されている。 Dasgupta B, et al. Arthritis Rheum. Apr;71 4 :484-92,2012 PMRの診断基準:本邦PMR研究会1985年 項目 1. 赤沈の亢進(40mm以上) 2. 両側大腿部筋痛 3. 食欲減退、体重減少 4. 全身倦怠感 6. 朝のこわばり 7. 両側上腕部筋痛• 両側上腕部筋の圧痛 Upper arm tenderness bilaterally• Bird, W. Esselinckx, A. Dixon, A. Mowat, P. Wood. Annals of the Rheumatic Diseases. 38:434-439,1979 側頭動脈炎の診断基準:ACR1990年 項目 1. 発症年齢: 50歳以上 2. 新たな頭痛: 初めて経験する、あるいは経験したことのない局所性頭痛 3. 側頭動脈異常: 頚動脈の動脈硬化と関係のない側頭動脈に沿った圧痛あるいは脈拍減弱 4. 動脈生検の異常: 単核細胞浸潤あるいは肉芽腫性炎症が著明、通常巨細胞を伴う血管炎所見• RS3PE:急激に両側手指に発症し、著明な圧痕を残す浮腫を手首・手指に認める。 腱滑膜炎の像を呈し、PMRの亜型との意見もある。 強直性脊椎炎:肩付近や殿部の痛みなどの症状がPMRに似るが、HLA-B27陽性、仙腸関節(腰)やアキレス腱の痛み、ぶどう膜炎の合併、などがPMRと異なる。 線維筋痛症:PMRよりもやや若年で発症し、朝方のこわばりを欠き、炎症反応も正常である。 PMRでは肩や大腿部の痛みであるが、全身に圧痛点を認める。 悪性腫瘍随伴症状:PMR様の筋痛を呈することがある。 PMRでプレドニンに対する反応性の悪いときは、悪性腫瘍の検索が望ましい。 治療 ステロイド治療(プレドニンで10-20mg)に良好に(すみやか、かつ効果的に)反応する。 しかしステロイドの中止については、平均11ヶ月で中止できたという報告もあれば、ステロイド使用率が2年後でも8割前後残る、という報告もある。 治療抵抗性の場合に、関節リウマチの治療に準じて、メトトレキサートが使用されることがある。 抗TNF抗体は有効とする報告と無効とする報告がある。 抗IL-6受容体抗体の効果に関しては興味深いところである。 PMRにおけるステロイドの投与・減量法の例として、プレドニン PSL 15mg(2~4週)、12. 5mg(2~3週)、10mg(4~6週)、以後1mgずつ4週ごとに減量し安定していれば中止を目指す、などが行われる。 巨細胞動脈炎(側頭動脈炎)合併の場合は、ステロイド治療をより強力に行うことが多い。 疾患活動性の評価: PMR Activity Score PMR-AS PMRの疾患活動性を評価し、寛解の基準が提唱されている。 5 Remission proposal 寛解 1. Polymyalgia rheumatica and giant-cell arteritis. Lancet. 372 9634 :234-45 2008. Eur Rev Med Pharmacol Sci. 9 6 :373-8 2005• Infliximab plus prednisone or placebo plus prednisone for the initial treatment of polymyalgia rheumatica: a randomized trial. Ann Intern Med. 146 9 :631-9 2007• The polymyalgia rheumatica activity score in daily use: proposal for a definition of remission. Arthritis Rheum. 57 5 :810-5 2007. Arthritis Rheum. 2007: 57 5 : 810-815.

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リウマチ性多発筋痛症の原因・症状・治療法

リウマチ 性 多発 筋 痛 症

アレルギー膠原病内科 82歳女性、リウマチ性多発筋痛症 福栄亮介、鏑木誠、桑名正隆 概要 2週間前から37. 7度の発熱が出現。 両側の肩周りの痛みも出現し、洗濯物を干す際など腕を挙げる事も出来なくなった。 特に朝には痛みが強く、起床に1時間近くかかった。 接骨院や整形外科も受診したが検査では異常なく、筋肉痛や五十肩と言われ、消炎鎮痛薬の内服薬と湿布を処方されるのみであった。 しかし、症状が改善せず活気がなくなってきた事を家族が心配し、当院リウマチ膠原病内科外来を受診した。 初診時現症 発熱あり。 側頭動脈の拍動の触知は良好。 胸腹部に異常所見なし。 四肢に浮腫なし。 筋力低下や麻痺など神経学的異常所見はなく、痛みのため両側肩の挙上が困難。 両側三角筋に把握痛あり。 両側臀部から大腿後面にも自発痛および把握痛あり。 手指関節などの小関節に腫脹、圧痛はみられない。 主な検査所見など 血沈亢進、白血球上昇、CRP 上昇。 CPK正常。 抗核抗体陰性、リウマトイド因子 RF 陰性、抗CCP抗陰性、MMP-3上昇 手関節・肩関節X線:異常なし 両肩関節エコー:上腕二頭筋長頭腱周囲に液体貯留、三角筋下滑液包に液体貯留 側頭動脈エコー:側頭動脈に異常なし 診断と鑑別診断 高齢者に炎症反応高値を伴う両側肩痛であり、まずリウマチ性多発筋痛症 Polymyalgia Rheumatica; PMR を疑う。 朝のこわばりは45分以上持続し、肩関節以外に明らかな症状は見当たらない。 血清反応も陰性で、肩関節エコーでは腱鞘滑液包炎を示唆する所見が得られた。 一方、小関節などに関節腫脹はみられず、血液検査を含め関節リウマチや筋炎を積極的に疑う所見はない。 以上より、PMRの診断とした。 治療方針 PMRにはステロイドが著効する。 治療経過の総括と解説 【PMRの特徴的な症状と検査所見】 PMRは高齢者に生じる疾患で、強い炎症反応を伴う両側肩痛であり、比較的急性〜亜急性に発症し、2週間程度で症状が完成する経過をたどる。 うつ様症状を伴う場合もある。 PMRはRF、抗CCP抗体などの血清反応は陰性で関節レントゲンで骨びらん等の関節、骨破壊はみられない。 筋痛があっても筋炎と異なり、CPKなどの筋原酵素は上昇しない。 一部の患者は巨細胞性動脈炎を合併する。 【標準的な治療】 少量ステロイド内服後、短期間で症状の改善がみられるが、再燃が多いためステロイドは慎重に漸減しなければならない。 ただし、巨細胞性動脈炎合併例では失明のリスクも高く、大量ステロイドが必要である。 また、高齢発症の血清反応陰性RAとの鑑別は難しい場合もあり、ステロイド反応性を含めた経過観察が必要な場合がある。 また、高齢者は複数の疾患・合併症を持ち、特に糖尿病のある患者にステロイドを投与すると血糖コントロールが悪くなるため注意が必要である。 【治療経過】 この症例の場合、少量のステロイドに対する反応性が良好で、投与翌日より発熱は改善、肩周囲の疼痛も消失した。 その後、炎症反応も速やかに改善した。 外来で慎重にステロイドを漸減中であるが、症状の再燃なく経過良好である。 参考文献.

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リウマチ性多発筋痛症の検査、診断、治療は?―主な治療はステロイドを用いる

リウマチ 性 多発 筋 痛 症

リウマチ性多発筋痛症とは、どのような病気なのでしょうか。 国の難病指定である「リウマチ性多発筋痛症」は、関節リウマチとは異なる病気です。 リウマチ性多発筋痛症は、体幹に近い部分の筋肉が、痛んだりこわばったりするのがおもな症状であり、原因不明の慢性炎症性の疾患となります。 スポンサーリンク 一般的には、50歳以上の人が発症する疾患であり、特に60歳以上の高齢者に多くみられる傾向があります。 難病指定されているこの疾患は、病気の診断を確定する検査がありません。 特徴となる症状や、検査所見などを考慮した上で、診断が下されるようになります。 いくつかの診断基準が提唱されているのですが、そのいずれも高齢者であることが条件となっています。 ちなみに、高齢者の定義については、まちまちなのですが、一般的には60歳以上の人を指す言葉です。 一旦、リウマチ性多発筋痛症と診断がつけば、多くの場合、ステロイド治療でコントロールすることができます。 国の難病指定はされていますが、正しく診断されれば、コントロールすることが可能な疾患です。 症状に気付いた場合には、なるべく早くリウマチ専門医にかかるようにしましょう。 スポンサーリンク 症状の現れ方については、体幹に近い肩から上腕、首や臀部、大腿などの筋肉の痛みやこわばりから始まります。 その症状が、2週間以上続くのが特徴となります。 筋肉の症状のほかには、37度台の微熱が続いたり、全身のだるさ、体重減少などの全身症状と、関節痛が挙げられます。 ただし、高熱が出たり、関節が腫れあがるような症状はまずありません。 そして、リウマチ性多発筋痛症の症状は、突然始まる場合が多いのが特徴です。 また、前兆になるような感染症などは、とくにありません。 高齢者であること、筋症状、検査所見、全身症状などの特徴を組み合わせて、この病気は診断されます。 次の記事はこちらです。 スポンサーリンク この記事は、気に入っていただけましたでしょうか? 少しでもあなたのお役に立てたのであれば、ソーシャルメディアボタンで共有して頂けますととても嬉しいです。

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