大友 アキラ。 五輪中止だけじゃない! 大友克洋『AKIRA』が予言した「東京壊滅」は、これからが本番だ(川崎大助)

INTRODUCTION|『AKIRA』4Kリマスター 公式サイト

大友 アキラ

制作費、作画枚数、あらゆるものが規格外 C 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会 『AKIRA』の凄さはまず、日本アニメとしては異例の巨額な制作費を投じ、日本中から一線級のスタッフを集めて制作された緻密な作画。 大友監督は、漫画においても驚異的なデッサン力でリアル志向の画を追求しましたが、その自身の画をアニメでも再現することを求め、動きもとことんリアルにこだわったのです。 『AKIRA』の作画は、「2コマ打ち」を基本として製作されています。 「コマ打ち」とは、1秒間24フレームの中で、同じフレームを何コマ表示するのかを示したもの。 日本の一般的なアニメは、基本的に「3コマ打ち」が描かれることが多いのですが、これは同じ画を3フレームに渡って使っているということを示しています。 同じ画が続くフレームが多ければ多いほど動きは制限され、少なければ少ないほどなめらかな動きを描けるわけですが、それだけ描かなければならない画の枚数は増えることになります。 大友監督は、よりリアルな動きを追求するため「2コマ打ち」に挑戦し、人体の細かな動作を再現し、動きによって感情を表現しているのです。 結果として、作画枚数が約15万枚と破格の作画枚数となりました。 (注:3コマ打ちが必ずしもなめらかな動きを作れないわけではなく、今日ではコマ打ちの枚数それぞれの特性が生かされ、様々なアニメで自然に見える動きが追求されています。 また一つのアニメ作品の中でシーンによって様々な効果を狙ってコマ打ちの数を変えることもあります。 ) 『AKIRA』の動きの緻密さが端的に見て取れるのはキャラクターの口の動き。 一般的な日本のアニメでは、口の形は3種類程度ですが、本作では人間の口の動きをリアルに再現するため7種類に描き分けられており、セリフとのリップシンクも精密に作られているのです。 また声優の声の芝居を先に収録し、その芝居に合わせて作画してゆく「プレスコ」方式を採用したことも日本のアニメとしては珍しいことでした。 C 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会 こうしたかつてない挑戦のために集められた作画メンバーは、作画監督の、作監補の、原画に、、、、故・さんなど、超一流のスタッフばかり。 大友監督のハイレベルなデッサンの画を緻密に動かすために研鑽(けんさん)し、その後の日本アニメを支える人材を数多く輩出しています。 また、リアリティーへのこだわりはレイアウトにも表れています。 広角レンズや望遠レンズを意識した描き分けをするなど、画でありながらカメラで撮影されたかのような映像を作り上げています。 そして、なんといっても『AKIRA』には、強く印象づけられるクールなシーンやアクションが目白押し。 主人公の金田がバイクでスライドしながら止まるカットはあまりにも有名で、数多くのアニメ作品がオマージュを捧げています。 そのほかにも、走るバイクのテールライトが尾を引くように残像を残して描くなど斬新な演出が盛りだくさんで、後にアニメに多大な影響を与えました。 IMAXの巨大で高精細なスクリーンは、そんな緻密な作画の凄さを体感できる貴重な機会となるでしょう。 [PR] 昭和の日本と近未来が融合した世界観 C 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会 『AKIRA』の魅力は作画や演出にとどまらず、そのエキゾチックで退廃的な近未来の世界観も大きなインパクトを残しました。 本作の舞台は、2019年のネオ東京。 1988年に新型爆弾が炸裂したことにより第三次世界大戦が勃発、世界の混乱は未だ収まらずゲリラと軍の衝突があちこちで起きている街は、近代的な高層ビル群と廃墟、1970年代以前の日本の風景が混ざり合う独特の世界観を構築しています。 大友監督は東京という街について、昭和のイメージを強く持っていると語っていたことがありますが、近未来でありながら、ノスタルジックさもあわせて感じさせる点が非常に特徴的で、『AKIRA』には戦後からバブル経済にいたる東京の様々な風景が凝縮されているような印象を受けます。 2020年の東京オリンピックとその中止(延期)を予言していたのではと話題になりましたが、近未来を舞台にオリンピックについて言及したのは、予言というより1964年の東京オリンピックを意識してのことだったのでしょう。 こうした日本の昭和的なエキゾチックさと近未来をハイブリッドにした世界観は、日本アニメの代表的なイメージとなり、後の『』などにも受け継がれ、クールな日本アニメのイメージを決定づけたと言えます。 作画同様、背景の描き込みも大変に緻密で、高層ビル群の窓一つ一つのガラスの奥にも机や小物が描かれ、美術監督のの手腕が光ります。 そうした細かいディテールもIMAXの大スクリーンならば存分に堪能できるでしょう。 [PR] 80年代の終末論が現代に蘇る C 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会 『AKIRA』が公開された1988年は、日本ではバブル経済の絶頂期。 戦後の焼け野原から急速な経済成長を遂げ、その繁栄を最も享受している時代でした。 破格の10億円という制作費自体が、今では考えられない贅沢のようにも感じますが、そんなバブル時代の日本の狂乱と、大規模なビル建設などによりものすごいスピードでかつての風景が失われてゆくことへの危機感のようなものを本作は感じさせます。 バブル経済の享楽と狂騒の中、当時はノストラダムスの大予言がまことしやかに信じられているような時期でもありました。 本作は世界の崩壊の危機を描いていますが、そんな世界の崩壊が実際に世紀末に起こるのではないかという、終末論的な不安が世の中にあった時代でもあります。 『AKIRA』という作品は、そんな時代の空気を反映した作品とも言えるでしょう。 東京オリンピックが新型コロナウイルス感染の世界的拡大で延期となり、ますます現実世界が『AKIRA』とリンクしている今、本作に描かれた終末論的イメージは80年代とは違った形で、我々にはリアルに感じられるのではないでしょうか。

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大友克洋 (AKIRA 作者) は何がすごいのか。息子はイラストレータのSHOUHEI。

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解説 漫画家の大友克洋が1982年から「ヤングマガジン」で連載した同名コミックを、大友自らが監督を務めて1988年にアニメーション映画化。 近未来の東京を舞台に超能力者と暴走族の少年たちや軍隊が繰り広げる戦いを描き、製作期間3年、総製作費10億円という当時としては破格の歳月や労力をつぎ込んで生み出された濃密でハイクオリティなアニメーションが国内外に多くの影響を与えた伝説的な一作。 1988年7月、関東に新型爆弾が落とされて第3次世界大戦が勃発。 それから31年が過ぎた2019年、東京湾上に築かれた新たな都市=ネオ東京は翌年にオリンピック開催を控え、繁栄を取り戻しつつあった。 ある夜、職合訓練校に通う不良少年の金田と仲間の鉄雄らは、閉鎖された高速道路でバイクを走らせていたが、そこで26号と呼ばれる奇妙な男と遭遇する。 その男は、軍と対立するゲリラによって、「アキラ」という軍事機密と間違えてラボから連れ出され、軍に追われていた。 そこへ現れた軍によって、26号と接触して負傷した鉄雄が連れ去られてしまい……。 製作から30年以上を経た2020年、4Kリマスターと音楽監督の山城祥二指揮のもとで行われた5. 1ch音源のリミックスを施した「AKIRA 4Kリマスターセット」が20年4月23日にブルーレイ発売。 それを受けて同年4月3日から全国のIMAXシアターで4Kリマスター版が劇場公開される。 1988年製作/124分/PG12/日本 配給:東宝 日本初公開:1988年7月16日 スタッフ・キャスト 80年代、バブル絶頂時に制作費10億円を投入して作られた本作は、今見ても色褪せない。 リアルを追求した2コマ打ち作画に、プレスコでリップシンクされた表情芝居、カメラを意識したレイアウト、当時としては画期的だったCGの導入、細部までこだわり抜いた背景美術など、技術的な見どころだらけの作品だ。 大友克洋の絵をそのまま動かすことを目標に作られた本作は、日本アニメの歴史におけるエポックメイキングな作品であることは間違いない。 もともと、リアル志向の大友のデッサンを動かすだけでも大変な作業だったろう。 本作が作られたのは日本がバブル経済絶頂期の80年代だが、あの時代でなければこのプロジェクトは成立しなかっただろう。 世紀末を迎える当時の終末論的な空気感を感じさせる内容が、2020年代の今の日本とどこかリンクしてしまうのが恐ろしい。 日本社会が退廃的な方向に行くことが決定的になってきた今、この映画の空気感は公開当時よりも一層リアルに感じられるかもしれない。 新型コロナウイルス対応のおかげで、仕事が多忙を極め、鑑賞後2か月以上も経ってのレビュー投稿となってしまいました。 そのため、記憶が曖昧なところが多々ありますが、ご容赦ください。 劇場公開は1988年。 当時から興味はあったものの、時間が取れずに結局見逃してしまったAKIRA。 それがまさか今になってまたスクリーンに帰ってくるとは!しかもIMAXで!これはもう見るしかない!というわけで、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で強く自粛が求められる前に突撃してきました。 観賞後の率直な感想としては、期待どおりおもしろかったです。 さすがにビジュアル的にはレトロ感が拭えませんが、スピード感は今見てもまったく遜色ありません。 冒頭のバイクチェイスでテールライトが流れる光跡は、幻想的で美しさを感じるほどでした。 アジアンテイストあふれる音楽も、混沌とした世界観に絶妙にマッチしているように感じました。 これを30年以上前に描いていたとは驚きです。 予備知識は、金田と鉄雄と赤いバイクが登場することぐらいしかありませんでしたが、ストーリーは問題なく楽しめました。 なるほど、こういう話だったのですね。 SF好きの自分にはとてもおもしろい作品でした。 ただ、よく理解できてないところもあるので、できれば最新の技術でリメイクして、テレビシリーズでじっくり描いてくれないかなーなんて思いました。 持たざる者が中心に引っ掻き回す、物語の核となるのは"金田"であり不良少年、近未来の暴走族、バイクのディテール、スピード感に暴力、PUNKな要素が垣間見れる描写に魅力が溢れている。 超能力者と軍と国家情勢、それだけなら何の面白味も斬新さも無い単なるSF。 アニメーションは好んで観ない、コレは最高、アニメーションって意識もない、ただ最高な映画。 金田と鉄雄の関係性、力を持った哀しき末路な鉄雄の心情、大佐の優しさを感じる存在感などキャラクター描写に感情移入も出来、声優の荒い感じな演出も好み。 もっと壮大な物語を展開する原作漫画を合わせて読むべきだし、ハリウッドで実写化って何年も前から頓挫しての繰り返し、無謀な事はヤメテクレ!!• 「ドクター・ドリトル」 C 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved. 「ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷」 C 2018 Danger House Holding Co. , LLC. All rights reserved. 「ANNA アナ」 C 2019 SUMMIT ENTERTAINMENT,LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 「ハリエット」 C 2019 Focus Features LLC.

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舞台は2019年。 1982年に関東地方に「新型爆弾」が炸裂し、東京は完全に崩壊してしまう。 それをきっかけに世界大戦が勃発し、世界は荒廃していった。 その後、東京湾上に新たな都市「ネオ東京」を建設し、首都機能はそちらへ移行した。 繁栄するネオ東京においても反政府ゲリラと軍は敵対し合い、デモ隊と警察は日々衝突しあっており決して平和で治安のよい状態とは言えなかった。 職業訓練校に通う青年・金田は暴走族グループのリーダーを務めており、友人の山形や甲斐、そして親友でもある鉄雄と共にバイクに乗り暴走行為をしていた。 ある日、閉鎖されている旧市街(爆心地である東京)へと向かうため遺棄されたハイウェイを走る金田たちの前に、白髪の少年が突然姿を現した。 この白髪の少年こそが、軍の極秘機関「超能力研究機関」から反政府ゲリラのメンバーによって連れ出された超能力者の一人、タカシ(26号)だった。 突然鉄雄の乗るバイクの目の前に姿を現したタカシを避けきれず、衝突し重傷を負ってしまう。 鉄雄とタカシは駆けつけた軍(アーミー)により入院させられるのだが、この事故をきっかけに鉄雄の中に超能力が覚醒する。 退院後の鉄雄はまるで人が変わったように高圧的で乱暴になり、以前のような大人しい様子は一切なくなってしまっていた。 超能力に目覚めた鉄雄を「研究材料」として取り込みたい軍と、その鉄雄にただならぬ影響を与えている金田を捉えるため軍が動き出すが、その中で金田は反政府ゲリラメンバーである竜とケイに出会い、一時的に協力関係となった。 鉄雄は自分の中に目覚めた超能力を自覚すると、今まで内向的な性格ゆえに何かと金田に上から目線でモノを言われていたことに対する不満や鬱憤が爆発し、自分の力を見せ付け金田を屈服させることを考えた。 その第一歩として金田たちと敵対する暴走族グループ「クラウン」のジョーカーを屈服させ、自らがリーダーの座についた。 それからクラウンの所持するドラッグ(薬物)を過剰に使用しながら超能力を使い、他の暴走族グループのメンバーを襲撃した。 その事実を知った金田は周辺の暴走族グループと協力し合い、鉄雄を含めクラウンを倒すことを決意する。 鉄雄の能力により山形は無残な死を遂げる クラウンの下っ端の襲撃に次々と成功する金田たちだったが、最終的に鉄雄の超能力の前に惨敗してしまう。 鉄雄と対峙した山形は超能力により惨殺され、激情に駆られた金田は鉄雄へ向けた銃の引き金を引く。 鉄雄もまた、以前から劣等感を抱いていた金田に対し敵対心をむき出しにし、両者は衝突した。 そこへ軍(アーミー)の部隊と敷島大佐が現れ、超能力覚醒に伴い激しい頭痛に悩まされている鉄雄に対しある提案をした。 それは、その頭痛を抑えるための薬物(超能力研究機関で開発された、超能力を覚醒・安定させるための薬物。 一般に出回っているドラッグの何百倍もの刺激があるため常人が使うと死ぬほどの効力がある)を提供する代わりに、超能力研究機関の研究に「41号」として協力する、というものだった。 鉄雄はその条件を飲み、暴走族の抗争は軍によって制圧されたのだった。 この「ラボ」には、鉄雄と衝突事故を起こしたタカシをはじめとした、「ナンバーズ」と呼ばれる超能力を持った者たち(キヨコ(25号)とマサル(27号))が住んでいた。 彼らは軍が以前から極秘に研究してきた、超能力を開発・育成された子供たちの生き残りである。 多くの子供たちが実験の途中段階で命を落とす中最終的に生き残った数少ないメンバーである。 鉄雄は薬物を投与されながら様々な実験と研究により徐々に能力を開花させていった。 その中で、研究者たちの口から聞かされた「アキラ」と呼ばれる存在に興味を持ち始めた。 アキラ(28号)というのはかつて「ナンバーズ」の仲間として共に過ごしていたのだが、軍が30年以上にわたり巨額の資金を投じて封印し続けている謎の存在であった。 予知能力を持つキヨコは、アキラが間もなく目覚めることとネオ東京が崩壊することを予知するのだった。 この時、アキラに強い関心を抱いていた鉄雄がアキラ覚醒の鍵を握ることを察していたキヨコは、自らの超能力でケイを操り鉄雄を殺害しようと試みるが、鉄雄の超能力が思った以上に強かったため逃げられてしまった。 この時ナンバーズの三人は、ケイに「超能力を媒介させる能力」に秀でていることを見出す。 軍事衛星SOL 鉄雄はラボを脱走し、軍研究施設に封印されていたアキラのもとへ行く。 絶対零度に封印されていたアキラは鉄雄の力に共鳴し、覚醒してしまう。 アキラ覚醒に取り乱した敷島大佐をはじめとする軍関係者はネオ東京に第七級警報(非常事態宣言)を発令し、軍事衛星「SOL」を使って鉄雄とアキラを攻撃しようと試みる。 しかし鉄雄は片腕を失ったってだけで、そのまま行方不明になってしまう。 「SOL」の攻撃の中、意識を失い倒れていたアキラを金田とケイが発見し保護、そのままゲリラメンバーの一人であるチヨコの家へとかくまうことにした。 爆心地の地下にあった軍研究施設、その中に絶対零度で封印されていたアキラ。 東京を無に帰した新型爆弾は実はアキラの力だったことを金田らは知ることになった。 アキラの威力は都市をまるごと崩壊させるほどであった ケイたちはゲリラの支援者である野党政治家・根津の元へアキラを引き渡すが、根津は自らの政治的権力を勝ち得るためアキラを個人的に利用すべく、根津を支援していたミヤコやゲリラメンバーも裏切ってしまう。 しかし生き延びた竜やケイ、チヨコ、そして金田たちがアキラを根津の元から奪還する。 一方で第七警報の発令による混乱の責任を問われていた敷島大佐は、いつまでも責任不在の醜い言い争いをやめない政府に見切りをつけ、自らクーデターを起こしアキラの捜索に当たる。 根津の部下、アキラを特別な存在として崇めるミヤコ教の超能力を持った信者、敷島大佐率いる軍、そして金田たち、彼らによるアキラ争奪戦が繰り広げられた。 その中で大佐が連れてきたナンバーズの子どもたちは念願かなってやっとかつての仲間であったアキラとの再会を果たした。 ところが、物陰からアキラを射殺しようと根津が銃口を向け発砲する。 その弾はタカシの頭に命中し、その瞬間ナンバーズの子どもたちとアキラの脳内にショックが走り、アキラが37年前に東京を壊滅させた力が発動し始めた。 巨大な爆発によって全ての建物、地盤が海中へと崩れ落ち、ネオ東京は吹き飛ばされた。 ナンバーズの子どもたちによってケイや大佐らは瞬間移動により一命を取り留めたが、金田は爆発の光に飲み込まれ行方不明となる。 新たな爆心地の中心に佇むアキラの元へ、片腕を失った鉄雄が現れるのだった。 アキラを「大覚様」と奉る大東京帝国 ネオ東京崩壊後の世界には、アキラを「大覚様」として崇め奉り鉄雄が実質支配をする「大東京帝国」、ミヤコを教祖とする「ミヤコ教」が主な勢力として君臨していた。 竜は酒におぼれ街をさまよう中、ワシントンからの工作員ジョージと出会い行動を共にしており、敷島大佐は一人さまよっていた。 ケイと反政府ゲリラであったチヨコ(おばさん)は、ナンバーズのキヨコとマサルをかくまいながら生き延びていたが、薬なしでは長く生きられない二人を延命させることが難しくなってきていた。 そこへミヤコの教団へ行けというキヨコのお告げに従い、ケイとチヨコはミヤコの元を訪れる。 ミヤコはキヨコとマサルを連れてくるよう二人に提案する。 弱った二人を決死の覚悟でミヤコの元へ移送するケイとチヨコだが、途中大東京帝国の手下に襲撃され、ケイはマサルだけを連れて単独でミヤコの元へ急ぐ。 キヨコを連れたチヨコは、負傷しているところを敷島大佐に助けられる。 一方、鉄雄は被災者に薬物を混ぜた食事を与え、ひそかに能力者を開発しようとしていた。 適性のない者は薬物を飲んだ途端にその場で死んでしまったが、中にはその刺激に耐え超能力の覚醒にいたる者が数人いた。 また鉄雄は側近に女を連れてこさせ薬物を投与させては退廃的な性行為に溺れた。 少女たちの肉体に薬物の刺激は強すぎ、行為後に全員が死に至っていた。 ところが、連れてこられた女の中に薬物を飲まずに死を免れた少女、カオリがいた。 鉄雄はカオリを自らの侍女としてそばに置き、薬物による不安定な自らの精神をカオリに依存することで補おうとするのだった。 鉄雄との最終決戦のため命をかける覚悟を固めながら禊をするケイ ネオ東京崩壊後に甲斐はジョーカーら暴走族グループの生き残りたちと合流していた。 甲斐はその一団に金田を会わせ合流。 鉄雄に落とし前をつけよう、という思いをお互いに確かめあう。 一方ケイは、超能力を媒介する能力(触媒の力)を見出され、キヨコ・マサル・ミヤコの力を束ねて鉄雄の力をアキラにぶつけるよう誘導しアキラをこの世から抹殺するというミヤコらの計画に乗ることを決心しようとしていた。 敷島大佐は独自にSOLを使って鉄雄とアキラを抹殺しようと追い、工作員ジョージは生物兵器を使って鉄雄を葬ろうとしていた。 大東京帝国が被災民の統率を図るため行った集会で、鉄雄は月の一部を崩壊させる力を見せつける。 月の一部が崩壊したことにより地球の潮流に影響が出始める。 混乱の中、ケイはミヤコの計画に乗り自らの命を投げうってでも鉄雄とアキラを止めることを決意する。 その意思を固め、精神集中と共により「触媒」としての力を高めるため、身体を清める等の形式的な禊を行う。 しかし金田はそれを全力で止める。 鉄雄を止めるのは自分…そう決めた金田は、自らの力が制御不能になり異形の姿になった鉄雄の前に現れ決戦を挑む。 鉄雄の中に飲み込まれた金田、その鉄雄の覚醒を引き受けるため命をなげうったミヤコ、アキラがまだ人間として「心」を保っていた頃の状態へ導くために寄り添ったナンバーズ…やがて覚醒した鉄雄とアキラの巨大な力が融合し大きな渦となる。 その渦の中で金田はかつての孤独だった鉄雄の幼少期のビジョンの中をさまよう。 あの時手を差し伸べていたら、鉄雄との友情をやり直したい、鉄雄の手を取ろうとする金田の耳にケイの呼び声が届く。 金田は鉄雄に別れを告げ、ケイの手を取り、現実の世界へ戻るのだった。 鉄雄とアキラの消滅…その後の世界.

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