ドミノ 肝 移植。 九大広報第8号

ドミノ肝移植

ドミノ 肝 移植

臓器の一つ。 一個人からを摘出し、他人にそれを移すことをいう。 ともいう。 肝臓を提供する人をdonor(提供者)、肝臓を受けるをレシピエントrecipient(受容者)という。 [中村 宏] 肝臓移植の種類肝臓移植には次の2種類がある。 1 死体肝移植 脳死者から肝臓を摘出し、重篤な肝疾患のある患者にそれを移植することをいう。 2 生体部分肝移植 患者の両親、兄弟、姉妹、子供などの血縁者、または配偶者から、自発的な肝臓提供の意思に基づいて肝臓の一部を切除した後、それを患者に移植することをいう。 略して、生体肝移植ともいう。 [中村 宏] 適応疾患と肝移植の方法肝移植以外には救命手段がない、肝移植の適応となる肝疾患は次のような場合である。 1 小児 先天性肝・胆道疾患や先天性代謝異常症など。 2 成人 劇症肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、肝硬変(肝炎ウイルス性、二次性胆汁性、アルコール性)など。 ただしB型肝炎、肝硬変の患者に肝移植を行っても、移植した肝臓に肝硬変、肝不全が再発することが多い。 手術手技は、下大静脈を残して病的自己肝を全摘し、その部位に移植する肝臓を置いて(同所性全肝移植)、肝臓に入ってくる門脈と肝動脈とを再建し、肝臓から出ていく肝静脈も再建し、最後に胆管と腸とを吻合 ふんごう する。 ドナー不足を補うために、一つの肝臓を二つに分割して2人のレシピエントに移植することがあり、これを二分割肝移植という。 また1人のレシピエントが、2人のドナーから、肝臓の提供を受けることもある(dual graft)。 患者の選択は、肝移植対象疾患、医学的救急度、血液型、待機期間に基づいて行われる。 肝移植では、組織適合性検査であるHLA型の一致数と成績とは無関係である。 肝移植後の免疫抑制法としては、タクロリムス(製品名「プログラフ」)、シクロスポリン(サイクロスポリン、製品名「ネオーラル」)、ステロイドが一般的に用いられている。 [中村 宏] ドミノ肝移植ドミノ肝移植という特殊な移植法があるが、これはドミノ倒しのように、肝移植を受ける患者から摘出された肝臓をほかの肝不全末期の患者に移植する方法である。 1995年にポルトガルで最初に行われて以来、世界では500例以上が行われ、日本でも28例行われている。 アミロイド・ポリニューロパシー(FAP)という難病の患者が肝移植を受けるときに行われる。 FAPは繊維タンパク質を主成分とするアミロイドが、臓器や組織などに沈着して機能障害を引き起こす疾患で、肝臓が異常なタンパク質を生成する。 アミロイドの前駆物質が20~30年間でアミロイドに変形してほかの臓器に沈着し、心臓や腎臓の機能に障害をきたし、発症後10年前後で死亡する。 早期に肝移植をすれば病状の進行を阻止できる。 異常なタンパク質を生成することを除けば、肝機能は正常なので、そのような肝臓でも肝不全末期の患者に移植すれば延命効果が得られるが、20~30年後にFAPが発症する可能性もあり、欧米諸国では肝臓の提供を受ける患者を60歳以上に限定しているところが多い。 1999年(平成11)7月に京都大学で日本最初のドミノ肝移植が実施された。 一つの肝臓を分割して2人の患者に移植し、世界初のドミノ分割肝移植となった。 [中村 宏] 肝臓移植の歴史と今後の課題1963年、アメリカのトーマス・スターツルThomas E. 1967年ふたたびスターツルらが小児に死体肝移植を行い、400日という長期生存例を得たのが初成功例と考えられる。 生体部分肝移植は1987年にブラジルで初めて行われたが、世界的には脳死者からの死体肝移植が主流となっている。 これに対して死体肝移植は38回にすぎない。 肝臓は再生能力が強く、肝臓を切除した後、肝機能は約2週間で回復し、2~3か月で元の大きさと同程度になるといわれている。 したがって生体部分肝移植でドナーに与える危険性は低く、また肝臓外科の進歩した今日では手術的合併症の危険性も低い。 とはいえ、生体肝ドナーの死亡が、ヨーロッパでは0. 9%、アメリカでは0. 3%、日本でも1例報告されている。 健常人にメスを加えるよりは世界的に広く行われている死体肝移植の方が望ましく、生体部分肝移植は脳死移植が普及するまでの一時的手段との指摘もある。 死体肝移植は世界では年間約8300回行われている。 日本でも1997年に成立した臓器移植法に基づく脳死患者からの死体肝移植が1999年2月に初めて行われ、今後徐々に症例数が増加していくことが期待されている。 肝移植の成績は、手術手技の確立、肝保存法の進歩、免疫抑制剤のシクロスポリンやタクロリムスの出現によって、生存率は生体肝移植では1年82%、5年76%、死体肝移植では1年74%、5年67%と向上してきている(日本肝移植研究会調べ)。 今後の問題としては、死体肝移植が生体部分肝移植にとってかわるように、臓器提供意思表示カード(ドナーカード)を普及させ、ドナー病院数を拡大させることが重要である。

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肝臓がんと肝臓移植(生体肝移植/脳死肝移植)

ドミノ 肝 移植

来歴 [ ] 肝臓の専門医として年間肝移植症例数約60例(世界最多)で、91. 8%の生存率を保持する臓器移植外科医である。 我が国の年間小児肝移植数は約140例、生存率86. 2011年5月1日国立成育医療研究センター内に臓器移植センターを開設。 臓器移植センターは主に腹腔内臓器(肝臓、腎臓、小腸、膵臓)について、臓器移植を必要とする子どもを様々な角度から総合的にサポートし、より良い移植医療が提供できることを目指している。 移植前の子どもの状態をできるだけ良好に保つように治療を行い、また手術後の内科的治療を専門的立場から行うために、内科系専門診療部から肝臓科・腎臓科・小腸科、それぞれを専門とする小児科専門医が参加。 移植手術は、これまで国立成育医療研究センターで肝移植手術を担ってきた、笠原をはじめとする移植外科医が行う。 所属学会は日本移植学会(評議委員)、日本肝移植研究会(常任理事)、日本小腸移植研究会、日本肝胆膵外科学会(評議員)、日本外科学会、日本消化器外科学会、日本肝臓病学会、日本臨床腎移植学会、国際移植学会、国際肝臓移植学会、国際小児移植学会(理事)、アラブ移植学会。 専門資格は外科学会専門医・指導医、臨床腎移植学会認定医、外国医師臨床修練指導医(厚生労働大臣認定)。 経歴 [ ] 出身。 循環器の医師であった父に憧れ、父の母校でもある群馬大学に入学した。 大学4年生でテニス部の朝練終了後にテレビをつけたところ、島根医科大学(現在の島根大学)で生体肝移植が成功したというニュースを聞き、「命の炎が消え入りそうになっている患者さんが、移植をすることで再び元気になる、そんな夢のような医療を学んでみたい」と、初めて移植医療を意識した。 にを取得し、群馬大学外科レジデント(研修医)を経て、当時 移植外科の日本の中心である京都大学で臨床研究生のポストがあると聞き、真っ先に手を上げたのが臓器移植医学の道のはじまり。 当時、臓器移植の知識も経験も全く無かったため、周囲との知識や能力の差に愕然としたが、経験の差は努力で補うしかないとひたすら努力を続けた。 京都大学移植外科レジデント(研修医)を経て、に移植外科助手として勤務して臓器移植学を学んだ。 2002年に英国Kings College Hospital, Liver transplant unit, Clinical fellow、2003年移植外科医長を経て、移植外科医長に就任・2011年6月より臓器移植センター長に就任した。 のを取得している。 2016年1月~Universitas Indonesia, Adjunct Professorとして、国立成育医療研究センターの国際協力活動を推進。 他にもジャカルタ大学、エジプト大学、シンガポール大学、アラブ首長国連邦といった医療機関・国々において、小児臓器移植手術の技術支援を続けている。 2017年4月から、副院長を兼任。 国立成育医療研究センター臓器移植センターの歴史・実績 [ ] 2016年12月現在で、肝移植後の患者生存率は1年生存率、3年生存率、5年生存率、10年生存率、いずれも全国平均を上回っており、移植した臓器が生着する率は、日本国内で最も良好。 欧米、アジアの小児肝移植施設の中でも最良である。 脳死移植の実績としては、22例の脳死ドナーから提供された肝臓を移植する肝移植手術(脳死肝移植)を行っており、そのうち11例は提供された肝臓を分割して移植する分割肝移植を行っている。 さらに、2013年8月には日齢11の先天性代謝異常症の男児に肝細胞移植を行い、成功した。 国内における小児の肝細胞移植治療として初の症例。 2014年6月には小児から小児へのドミノ肝移植 を行い、順調に回復。 肝移植を受けるレシピエントだけではなく、生体ドナーの身体負担をできるだけ軽減する手術法の開発にも取り組み、2013年12月には腹腔鏡を使ったドナー手術を行っている。 (、2017年7月10日放送) 脚注 [ ].

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消化器移植グループ|診療グループのご案内|診療のご案内|北海道大学病院 消化器外科Ⅰ(第一外科) 北海道大学大学院医学研究科 消化器外科学分野Ⅰ

ドミノ 肝 移植

米倉涼子主演の人気医療ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」第6シリーズ(テレビ朝日系・木曜21時〜)。 難病患者が登場して、医局が勧める医師がAIの指示に従って手術したけど失敗。 それを大門未知子(米倉涼子)が超絶手術で助ける……といういつもの展開。 三人の肝臓をドミノ式に移植していくというトリッキーな手術をしていたが、あの手術は現実にあり得るのか? 調べてみた。 ドナーがいない二人の患者をまとめて救う奇策は 今回は、肝臓移植が必要な二組の患者が登場。 一人目はニシキグループのCEOで大金持ちの二色寿郎(モロ師岡)、二人目はドミノ師(そんな職業あるんだねぇ)の古沢研二(清原翔)。 どちらも、肝臓移植ができれば治療可能な病気ではあるが、日本での生体肝移植はおおむね家族間でしか認められていないため、ドナーがいないのだ。 二色の妻や子どもたちは臓器提供を拒否。 浮気を繰り返し、暴力を振るってきたため、家族仲は最悪。 自分の内臓を切ってまで助けたくないという。 しかし二色は病気が完治したら病院へ10億円の投資を約束しており、コストカッターの副院長・ニコラス・丹下(市村正親)は最優先で治療にあたろうとしていた。 一方、ドミノ師・古沢は家族もいないし金もないしで、入院費すら払えず病院を追い出されそうになっている。 恋人・由理(上白石萌歌)が臓器提供を申し出ているが、家族ではないためドナーにはなれない。 病院から優遇される金持ちと、追い出されようとしている貧乏人という分かりやすい図式。 やがて、由理が二色の娘だということが判明する。 アレな父親を嫌っている上に、古沢との交際も反対され、家出をしていたのだ。 なので当然、父親への臓器提供を承諾するわけもないのだが、大門は奇策を提案する。 それが「生体ドミノ肝移植」。 由理の肝臓を父親である二色へ移植。 その際、二色から取り出した肝臓を古沢に移植するというもの。 通常の生体肝移植は家族間でなければならないが、 1次レシピエントから2次レシピエントへの移植は親族以外の第三者でもオッケーという特例を利用したウルトラCだ。 あの手術、現実味があるの? しかし、そもそも二色の肝臓には問題があるからこそ肝臓移植が必要だったはず。 そんな肝臓を移植して意味があるのだろうか? ドラマだけ見ていると、この辺の事情がよく分からなかったのだが、調べてみたところ、ふたりが別々の病気にかかっているため、この方法が可能になるようだ。 二色の患っていた病気は「遺伝性ATTRアミロイドーシス」。 肝臓が突然変異したタンパク質を生み出してしまうようになり、それが長年にわたって体内に蓄積することで発症する難病なのだが、逆にいうと、発症するまでには20〜30年以上かかることもあるため、二色の肝臓を古沢に移植しても、すぐには発症しない可能性が高い。 一方、古沢の病気は「肝細胞がん」。 こちらは早急に治療しないと命にかかわるので、緊急的に二色の肝臓を移植したという形だ。 現実にも、似たような症状の患者間で行われることがある手術なのだという。 手術後、結婚すると発表した古沢と由理に対して大門は、「結婚して家族が増えれば、その家族の肝臓をまた移植することができる。 サルベージ再肝移植!」と言っていた。 長年この肝臓を使い続けることで、いずれは二色と同様の症状が発症する可能性があるため、その時は子どもの肝臓を移植すればいいという意味の発言だったのだ。 ベストではないが、ドナーがいない状況で急場をしのぐためのベターな選択だったということだろう。 将来、子どもに臓器提供を拒否されるような父親になっていないといいけど。 ライト層からガチ勢まで押さえる脚本がスゴイ 今回のドミノ肝移植の仕組み、ややこしい話なので、昔の医療ドラマだったらCGなどで「なぜドミノ肝移植が可能なのか?」みたいな解説をしそうなところだが、本作ではセリフ内でサラっと触れる程度で詳細な説明はナシ。 ストーリーを理解する上で大きな問題にならなそうな小難しい事柄をわざわざ説明してチャンネル離脱を招くよりは、その辺の専門知識は雰囲気くらいで見てくれれば……という判断なのかも。 冒頭の子どもたちのドミノ倒しから、ドミノ師、ドミノ倒産、ドミノ倒しリスク、そしてドミノ生体肝移植と、「ドミノ」をキーワードにストーリーが展開していき、最後に医師たちがずっこけてドミノ倒しになるというオチ。 こういった、表面的に分かりやすい伏線をキレイに回収したり、遠藤憲一や岸部一徳たちカワイイおじさんたちのワチャワチャを見せたりして視聴者の満足度を上げつつ、医療的側面で深く見てもそれはそれで納得できるという二段構えの作り。 長く支持され続けているシリーズだけあって、ライト層からガチ勢まで押さえるすきのない脚本だ。 次回、西田敏行が復活!? 「より多くの人を救うため」なんて耳ざわりのいいことを言ってコストカットを推し進めていたニコラス・丹下だが、裏では、コストカットの名の下に閉鎖した分院の土地などを売り払って金を稼ぐ「東帝大病院リバースプラン」なる計画が動いていることが明らかになった。 これを進めるため、院長である蛭間(西田敏行)を告発して、目の届かない拘置所に追いやっていたのだ。 ゴーン前会長が拘置されている間に西川氏が社長に就任して、その西川社長も報酬問題を起こして……という日産自動車のお家騒動をちょっと彷彿とさせる。 そんな蛭間院長も次回復活する模様(ゴーン社長のあの格好で保釈されたら笑うが)。 ひとまず、西田敏行の体調問題で退場したわけじゃなくてよかった! (イラストと文/北村ヂン) 【配信サイト】 ・Abema TV ・テレ朝動画 『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日) 脚本:中園ミホ、林誠人、香坂隆史 音楽:沢田完 主題歌:P! NK「ソー・ホワット」 企画協力:古賀誠一(オスカープロモーション) エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日) プロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)、都築歩(テレビ朝日)、霜田一寿(ザ・ワークス)、大垣一穂(ザ・ワークス)、伊賀宣子(ザ・ワークス) 演出:田村直己(テレビ朝日)、松田秀知、ほか 制作協力:ザ・ワークス 制作著作:テレビ朝日.

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