バランス オブ パワー。 勢力均衡と集団安全保障

勢力均衡

バランス オブ パワー

ナンシー・レーガン ロナルド・レーガン大統領の ファーストレディ、ナンシー・ レーガンは、 占星術師を雇って政務のスケジュールを立てていたことを暴露されたことがあります。 歴史においても占星術師が政治に関与したことは数多くあり、迷走中のゲーム内のアメリカもそうだったのかもしれません。 ゲームのアメリカ国内新聞のニュースはトンデモばかりです。 CPUは援助や派兵をすぐ切ったりするので一貫性のない政策はアメリカ陣営の威信を下げるのかもしれません。 イラン・クリティカル CPUの理不尽な手の1つにイランに対する強行があります。 イランはアメリカ、ソ連のどちらにも立ちません。 さらに場所的にも手を出すには非常に慎重さが求められますが、CPUは時として強引に手を出してきます。 威信点も高く(205点) ここで抗議をすると、今まで稼いできた威信点をひっくり返す程の威信点を出し、なおかつ絶対に譲らないため詰んでしまいます。 アメリカ側でプレイするとソ連CPUは50万人の派兵をしてきます。 現実なら到底受け入れられない、即世界大戦ですが、ソ連CPUは絶対に譲りません。 非常に理不尽ですがどうしようもありません。 ここは経済援助か、イラクを手なづけてフィンランド化で揺さぶる方法しかないです。 勢力均衡 出だしから敵陣営の政策を排除して威信点を増やしていくとアメリカは次第に強行になっていきます。 小さな国でもデフコン1(戦争状態)になることがあります。 バランス・オブ・パワーは、正義と悪の単純な戦いではなく「勢力均衡を保ちながら」シマとメンツを保つことを忘れてはなりません。 戦争を起きればいくら威信点が高くても、それは負けなのです。 核攻撃の即応性 冷戦時代、キューバ危機が一番核戦争の危機があったと言われております。 ケネディとフルシチョフの話し合いにより核戦争は避けられましたが、 「核時計零時1分前 キューバ危機13日間のカウントダウン」(マイケル・ドブス著)によれば、キューバ沖で米駆逐艦が核搭載潜水艦と知らないで攻撃、憤った艦長が独断で核魚雷を発射しようとしたり、キューバを空爆されたら戦術核搭載のフロッグミサイルがアメリカグアンタナモ基地を即攻撃。 権限も現地指揮官にありました。 このように大統領・書記長の意思の外で核攻撃は十分ありえました。 シビリアン・コントロールは大原則ですが、核攻撃を受けた時、ただちに反撃をしないと一方的に核攻撃を受けてしまいます。 そのため、1962年にPALコードが「00000000」で20年間変えられなかったという事実や、1980 年、戦略ミサイル軍ゲオルギー・ノヴィコフ将軍は発射キーの金庫をこわすための大型ハンマーがあると言った事実は、軍としては認証・確認する時間がかかると即応反撃ができないと感じていたようです。 しかし、1983年、ソ連の監視衛星のアメリカの核ミサイル警報をスタニス・ペトロフ中佐は再確認の結果、誤警報と判断し核戦争を回避しました。 即応性を重視していたら全面核戦争になっていたでしょう。 そのバランスの難しいところです。 核ミサイル発射シークエンスは極秘なのでよくわかりませんが映画「Wargames」「トータル・フィアーズ」「ソルト」「クリムゾン・タイド」等フットボールと呼ばれるアタッシュケースに2人の認証が必要なのは共通のようです。 COD:BOにも出てきたウラルのヤマンタウに 『死の手』システムによってモスクワに核が落ちても、誰もいなくなっても自動的に報復するシステムもあります。 イラン・クーデター ゲームの「非安定化工作」、「外交圧力」は大国の倫理から言えば政策の1つにすぎませんが、圧力を受けた国は先鋭化する場合があります。 この場合イラン政権がアメリカに対向するために強い政府を望み政権交代(クーデター)を行いました。 バランス・オブ・パワーは画面上にないマスクデータがあり、いろんな事がおこります。 バランス・オブ・パワー ニクソンの「狂人理論」は、合理的な判断に対して狂ったような行動をとることで、敵は恐怖を抱くということですが、自分はまともなら相手もまともだろう、これくらいで核戦争を起こす訳ないと判断すると、あっという間にゲームオーバーです。 ソ連陣営で小さな国ニカラグアで、核戦争を起こさないと判断しましたが、デフコン3から一気に核戦争が起きてしまいました。 勝者はいません。 威信点を大きく失ったアメリカの何が気に触ったのか、よくわかりませんが、自分の考え方は正しいと思うだけでは、バランス・オブ・パワーで最後まで生き残ることはできません。 もう少し、慎重に行動すべきだったでしょう。 ソ連編は任期まであと4年の1990年でゲームオーバーになってしまいました。 次回は実際のゲームプレイ動画と、アメリカで悪夢のレベルで挑戦します。

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バランスオブパワー 解説

バランス オブ パワー

バランスオブパワーとは Balance of Powerは東西冷戦のさなかを舞台とした「核戦争時代の地政学」を表現したゲームです。 核戦争時代というのは戦争をすれば双方が敗者となる、そんな狂気の時代。 それを表現するこのゲームは、米ソという超大国が限られた資源を使い、主に外交を通して自陣営の勢力を高めるのが目的となります。 バランスオブパワーのゲーム画面は、基本的にこの世界地図 だけです。 あとはテキストだけです。 音楽もありません。 がっかりしないようにしましょう。 自国と思想を共にする同盟国を増やし、また繋がりを強化し、思想を異とする国には反政府勢力を援助し、クーデターを仕掛けて弱体化させる。 そして相手の政策に対して異議を申し立て、時には強く押し、利あらずとあれば引き下がる。 そうやって、超大国としての「威信」を相手国より高めるの最終的な目標になります。 単純に軍隊を派遣して敵国を攻める、という愚行を行えば一発で核戦争が引き起こされます。 核戦争が起きた時点で「双方が敗者」となるこのゲームは、いかに戦争を起こさずに目的を達するかということに頭を悩まさなければいけません。 このページの解説はバランスオブパワーの作者クリス・クロフォード自身による解説本「バランスオブパワー デザイナーズノート」を元に解説していきます。 この本は非常に面白いのですが、絶版になってるようでちょっと手に入りません。 (amazonで24800円で出てるわw) ブックオフや古本屋で見たら是非買われることをお勧めします。 ダウンロードと日本語化 バランスオブパワー 1990エディションは現在いくつかのサイトからダウンロード出来ます。 本来は有料の製品のはずで、このエディションでもマニュアルプロテクトがかけてあるのですが、なぜか自動的に正解が入力されるようになっており、実質全くのフリーで遊べるようになっています。 マニュアルも同時に配布されているので落としておきましょう。 GET IT! からどうぞ。 extrasのところにマニュアルもあります。 完全英語版で非常に取っつきにくいのですが、メニューと一部のダイアログだけ日本語化させてみました。 bop. exeに対して以下の差分パッチをあててください。 同一フォルダに入れて実行するだけです。 一部だけを日本語化したことで、逆に英語メッセージとの整合性が取りにくくなってるかも知れません。 ご了承ください。 このページでの解説は日本語化したあとを前提で説明していきます。 ゲームの開始 プログラムはbop. exe単体です。 驚くべきことにWindows1. 0時代のものと思われます。 XP、Vistaの32bitOSで動作しました。 Win7以降、64bitOSで動くかはわかりません。 動かない場合互換モードを試してみてください。 起動時にニューゲームとロードゲームを選択します。 ニューゲームを選んだときにはセーブファイルを作成します。 古いプログラムなので、このときフロッピーへアクセスすることがあります。 ゲーム開始時に難易度、受け持ち国、プレイ人数を選べます。 難易度が低いと実行できる政策が制限されます。 受け持ち国は超大国のアメリカとソ連のどちらか。 アメリカの方が友好国の多さ、資金の豊富さで楽です。 プレイ人数が二人の場合、どちらもプレイヤー操作になり、交代しながらプレイすることになります。 難易度によって実行可能な命令や概念が限られます。 初心者:イベントは革命だけです。 政策は政府と反政府勢力への軍事援助と派兵だけです。 簡単な国盗り程度のゲームになります。 中級者:クーデターの概念が加わります。 クーデターを誘発する非安定化工作と、クーデターを防ぐ経済援助が可能です。 上級者:フィンランド化の概念が加わります。 条約締結、外交圧力が可能になります。 バランスオブパワーはこのレベルが本番です。 多極化時代:貿易政策、戦争の概念が加わります。 また小国も独自に行動を起こすようになります。 プレイを終了するときはゲームの中断を選んでください。 次回にロードゲームで続きが出来ます。 また右上の閉じるボタンは無効です。 ウィンドウサイズはゲーム開始後に変更出来ます。 出来事(Events)から開くダイアログはESCキーで抜けることが出来ます。 政策を行う国を選択するのは、本来は世界地図から直接マウスクリックで選択できたようですが、ここだけは上手く動作してくれないのでメニューから国を選択してください。 (出来事から抜けたときに一回だけクリックできたりします。 ) 次の項目からメニューや用語の解説が長々と続きますが、さっくりと読み飛ばしてに進んでもよいでしょう。 システム、メニュー解説 バランスオブパワーにおいてプレイヤーが実行できる政策はそう多くありません。 援助や派兵は資源的に限界があり、全ての同盟国を救うことは出来ないでしょう。 限られた資源は重要な国に対して重点的に使いましょう。 以下にメニューから実行可能な命令を簡潔に説明します。 詳しいことはをどうぞ。 主に世界情勢とブリーフィングノートから情報を集め、政策決定から政策を定め、出来事から相手国の政策を批判することになります。 Game:システム関連の命令です。 スコア:両大国のスコアを棒グラフで表示します。 スコアこそが勝利を決める「威信値」です。 次のターン:行動を終えて次のターンに進みます。 一人プレイならここでCPU側からこちらの政策への懸念が示され「危機」が起こります。 前のターンをやり直す:このターンの行動を取りやめ前のターンに戻ります。 「危機」の対応に失敗したら戻るのもいいでしょう。 受け持ち国交代:二人プレイの場合に順番を交代します。 一度交代するとそのターンは再交代できません。 ゲームの中断:データを保存してゲームを終了します。 これ以外では終了できません。 ロードした場合、前のターンをやり直すことは出来ません。 BOPについて:バージョン情報ダイアログを表示します。 世界情勢:世界地図を色分けすることで、世界の動向を表示します。 勢力圏:超大国の勢力圏を表示します。 強い勢力圏下の国では危機を有利に運べます。 相手側の勢力圏にある国に手を出すのは危険です。 主な出来事:フィンランド化、クーデター、革命が起きた国を表示します。 そういった国には新たな姿勢が必要になります。 威信値:その国の重要度です。 威信が大きな国ほど両大国に大きな威信値を与えます。 プラスにもマイナスにも。 反政府勢力の動向:反政府勢力の動向です。 同盟国政府を守るために常に注目していなけばいけません。 クーデターの可能性:クーデターの可能性が高い同盟国政府には、なにか手を打つ必要があります。 アメリカへのフィンランド化傾向:フィンランド化はいわば属国化です。 自国へのフィンランド化を勧めましょう。 ソ連へのフィンランド化傾向:ソ連のほうがアメリカより好戦的に設定されており、フィンランド化させることが多いようです。 戦争中:戦争してる国を表示します。 隣接国同士とは限りません。 国家情報:国選択時のみ。 「その国へ」と「その国から」が切り替えられる項目があります。 外交関係:その国との外交関係です。 仲の悪い国とは戦争が起きることがあります。。 軍事援助:軍事援助額です。 米ソを選んで表示すれば相手の動向を読みやすくなります。 反政府勢力への援助:反政府勢力への援助額です。 相手が敵対している国がわかります。 政府への派兵:軍事基地条約以上の同盟を結んでいれば派兵できます。 反政府勢力への派兵:反政府勢力への派兵状況です。 経済援助:経済援助はその国家を安定させることができます。 GNPが多い国へは効果が薄いでしょう。 条約締結:強い条約ほど強力な政策をとれますが、同時にその政府を守る義務も生まれます。 貿易政策:最恵国待遇から禁輸まで。 この政策にどんな効果があるか、正直よくわかりません。 戦争相手国:戦争相手を表示します。 この国へ:選択国への援助額などを表示します。 この国から:選択国からの援助額などを表示します。 政策決定:国選択時のみ。 軍事援助:相手国政府に軍事援助を行います。 援助額は条約と親密度で制限されます。 反政府勢力への援助:反政府勢力への援助や派兵は相手国への反感を引き起こします。 政府への派兵:軍事基地条約以上が必要です。 超大国の軍隊の駐留は非常に大きな効果があります。 反政府勢力への派兵:直接の隣接国へは無制限に、非隣接国へは5千人まで。 代理戦争を起こしやすい派兵は間違いなく危機を引き起こします。 経済援助:経済援助はその国の財政を安定化させ、クーデターを防ぎます。 また軍事力への予算も増えるので反政府勢力も弱体化させるでしょう。 非安定化工作:クーデターを誘発させます。 この命令はそのターンのみ有効です。 クーデターの可能性が高い国への最後の一押しを行います。 条約締結:親密度を高めればより上位の条約を結べるようになります。 条約レベルを下げることは出来ません。 外交圧力:フィンランド化を誘発させます。 この命令はそのターンのみ有効です。 フィンランド化すれば相手国がより親密になります。 貿易政策:相手国への貿易政策を決めます。 効果がよくわかりません。 出来事:ここから相手国の政策に懸念を示します。 ニュースペーパー:国選択時のみ。 その国への政策を表示します。 多極化時代の場合、その国による政策も表示されます。 ソ連の行動:そのターンにソ連が決定した政策を全て表示します。 受け持ち国がアメリカなら、ここからソ連の政策を牽制します。 その他のソ連の行動:援助額の引き下げなど、懸念を示す必要の無い政策です。 アメリカの行動:そのターンにアメリカが決定した政策を全て表示します。 受け持ち国がソ連なら、ここからアメリカの政策を牽制します。 その他のアメリカの行動:援助額の引き下げなど、懸念を示す必要の無い政策です。 その他の国のニュース:革命、クーデターなどの結果がわかります。 威信値にどれだけ影響があったか確認できます。 多極化時代の場合、ここからその他の国の政策に懸念を示せます。 ブリーフィングノート:より詳細な情報を表示します。 詳しい国家情報:選択国のより詳細な情報です。 超大国との関係や反政府勢力の動向がわかります。 政策を定める前によく見ておきましょう。 多極化時代の場合、第三国からの援助状態も見られます。 ESCキーで閉じます。 世界背景:メニューがかわり、GNPやテレビ普及率などが表示されます。 ゲームには直接関係しないデータも多いです。 バランスオブパワーはこれらの情報から国家の規模や安定度などを決定しているようです。 Resume Gameからゲームに戻ります。 国を選択してる場合はその国を基準に相対的に色分けされます。 状況の推移:その国の8年間の動向を棒グラフで表示します。 革命やクーデターのあった時期がわかります。 ESCキーで抜けられます。 選択解除:選択状態を解除します。 下段は国を選択するためのメニューです。 北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、中東、極東、環太平洋に別れており、そこからに個々の国を選択できます。 アフリカと中央アメリカの辺りの小国の位置を勉強しておきましょう。 バランスオブパワーでは全ての国家が登場するわけではありません。 重要度の低い国家は排除されています。 用語解説 バランスオブパワーには様々な専門用語が使われており、この意味がわからないとゲームになりません。 また日本語化できない部分は、英単語のままで説明します。 Spheres of Influence とは勢力圏という意味です。 その国の位置や歴史などから、 どちらの国がより優位に出ることができるか、を示しています。 大ざっぱに西ヨーロッパ、南北アメリカ大陸ではアメリカが強く、東ヨーロッパ、アフリカではソ連が強いです。 これはその国の外交態度と直接関係しません。 革命が起きて反米になった国にでもアメリカの勢力圏のままということがあります。 勢力圏はその国で危機が起こったときの勝者側に少しずつ変化します。 小さな危機を何度も勝つことで強い勢力圏を作ることが出来ます。 また勢力圏とは別に政府のイデオロギー傾向があります。 極右から中道、極左までがあり。 これによって超大国との親密度が決まります。 アメリカはやや右より、ソ連はかなり左よりという位置です。 あまり極右すぎるとアメリカと疎遠だったりします。 危機が起きたときに、その危機の重要度や顧問団のアドバイスが表示されますが、これはその国の勢力圏や両国との親密度、条約義務などが関わってきます。 相手の国の勢力圏にある国に手を出した場合、まず間違いなく抗議され、しかも相手は引き下がりません。 逆にこちらの勢力圏にある国への政策には、なにも言って来ないか、すぐに引き下がります。 バランスオブパワーにおいて勢力圏は非常に重要な要素です。 主な出来事では 革命(Revolution)、クーデター(Coup d'Etat)、フィンランド化(Finlandization)した国が表示されます。 同時に起きた場合革命、クーデターの順で優先表示されます。 革命が一番強烈な変化で、国の外交態度が180度転換したりします。 革命(Revolution)は反政府勢力が勝利を収めて、政権が転覆したことを意味します。 超大国が反政府勢力に荷担していれば、その国は荷担していた国と親密になります。 双方が荷担していれば、双方とも親密になることすらあります。 逆に双方とも疎遠になることもあります。 革命が起きると同盟状態などが見直され、より上位の同盟が結べるようにもなります。 また反政府勢力の動向は、その国の成熟度とも関わっています。 謂わば民度です。 ヨーロッパ諸国は高く、アフリカは低く設定されています。 アフリカでは革命が多発するということです。 クーデター(Coup d'Etat)は主に経済的要因と政府の支持率の低さで起こります。 政府があまりに右や左に偏っていると熱狂的な支持を受けているしてややクーデターが起こりにくくなります。 また反政府勢力が強くても軍事費の支出が多くなり、クーデターが起こりやすくなります。 さらに非安定化工作を受けるとクーデターの可能性はさらに高くなります。 逆に言うとクーデターを防ぐには反政府勢力を押さえ込み、財政援助により国を安定化させればよいということです。 クーデターが起こると政権のイデオロギー傾向が逆転します。 フィンランド化(Finlandization)は聞き慣れない概念です。 超大国から強大な圧力を感じたときに、政府が超大国よりに姿勢を変えることです。 尻尾を振るというのが一番わかりやすいでしょう。 フィンランド化は非常にこみあった式で算出されます。 超大国が好戦的だとフィンランド化しやすくなります。 また超大国の信頼度が下がると、危機の際に助けて貰えないという危機感が生まれ、もう一方の超大国へフィンランド化しやすくなります。 外交圧力によってさらにフィンランド化の可能性を高めます。 強い条約を結ぶことで相手国へのフィンランド化に耐えやすくなります。 ブリーフィングノートから詳しい国家情報を選んだときに表示されます。 政策を決める前にこの画面を見てよく考えましょう。 難易度によっては表示される項目が少なくなります。 Relationship 親密度 は超大国との関係を示します。 Close 親密 、Warm 親しい 、Friendry(友好的 、Cordial 好意的 、Neutral 中立 、Cool 冷淡 、Cold 冷たい 、Hostile 対立的 、Enemy 敵対 の順番になります。 Prestige Value 威信値 は超大国にどれだけ威信値を与えているかの数値です。 革命やクーデターによってこの値が大きく変われば、その分勝利を決めるスコアである威信値が増減するわけです。 アフリカなどの小国は最大値が小さく、見捨てても大勢に影響しない、という言い方もできます。 Military Aid 軍事援助 は超大国、第三国からの軍事援助です。 国の兵力はその国の人口から求められる兵数と、軍事費と軍事援助から求められる武装度から算出されます。 貧しい国への軍事援助は少額でも効果が高いです。 Insurgency Aid 反政府勢力への軍事援助 は超大国、第三国からの反政府勢力への軍事援助です。 無論こういった敵対的行動は親密度を下げます。 Intervene--govt 政府への派兵 は政府への派兵です。 軍事基地条約で5千人、相互防衛同盟で10万人、核による防衛同盟で50万人まで派兵できます。 小国への派兵は少数でも効果的です。 Intervene--rebst 反政府勢力への派兵 は反政府勢力への派兵です。 かなり過激な行為であり、相手国の過剰な反応を誘います。 Destabilization 非安定化工作 はそのターン限りの工作です。 Help dissidents 反体制派を応援 、Fund opposition 野党への資金援助 、Insite riots 暴動を扇動する 、Assassinations 暗殺を示唆 、Support coup クーデターを支援 の順に強い工作になります。 クーデターの可能性を高めます。 Pressure 外交圧力 はそのターン限りの恫喝です。 Quiet Diplomacy 静かな外交 、Public Posturing 公式に非難?)、Moderate Pressure 穏やかな圧力 、Intense Pressure 激しい圧力 、Dipl Offensive 外交攻勢 の順に強くなります。 フィンランド化の可能性を高めます。 Finlandization? フィンランド化 は超大国にそれぞれに対するフィンランド化の可能性です。 Invulnerable 難攻不落 Annual Change 年変化 は年ごとのフィンランド化傾向です。 Tiny decrease わずかに減少 Trade Policy 貿易政策 はその国との貿易姿勢です。 Embargo 禁輸 、No high-tech ハイテク製品制限 、Trade Quotas 貿易量制限 、Stiff triffs 高率関税 、Normal trade(通常貿易 、Favored trade 最恵国待遇 の順に友好的になります。 Insurgency 反政府勢力 は反政府勢力の規模と勢いです。 Govt Philosophy 政府の思想 は政府の姿勢、イデオロギー傾向です。 右から左の順でExtreme right 極右 、Very right 強い右派 、Right 右派 、Moderate right 穏健な右派 、Slight right わずかに右 、Centrist 中道 、Slight left、Moderate left、Left、Very left、Extreme left 極左 です。 Military Power 軍事力 はその政府の軍事力です。 Very strong 非常に強い 、Strong 強い 、Moderate 適度 、Minor 少なめ 、Weak 弱い 、Very Weak 非常に弱い 、Insignificant 取るに足りない の順です。 Sphere of Influence 勢力圏 はその国でどちらの勢力が強いかを意味します。 Absolutely USA 絶対米国圏 、Very Strongly USA、Fairly USA、Moderately USA ややアメリカより 、Slightly USA わずかにアメリカより 、Neither どちらでもない 、Slightly USSR、Moderately USSR、Fairy USSR、Very Strongly USSR、Absolutely USSRの順です。 Govt Stability 政府の安定度 は政府の安定度と、変化傾向です。 Capital 首都 は首都名。 ちなみに元首の名前も設定されています。 日本は中曽根さんです。 Insurgency 反政府勢力 は反政府勢力名です。 ちなみに日本は赤軍です。 ブリーフィングノートから状況の推移を選んだときに表示されます。 各国の反政府勢力の状況や安定度の推移が棒グラフと折れ線グラフで表示されます。 白がアメリカの政府より動き、灰色はアメリカの反政府よりの動き、濃い灰色がソ連の政府より動き、黒がソ連の反政府よりの動きです。 Insurgcyは反政府勢力の動向です。 革命が起こった年は二本の縦線で示されます。 Stabilityは政権の安定度です。 クーデターが起こった年は二本の縦線で示されます。 Finlasnd? はフィンランド化の傾向です。 フィンランド化が起こった年は二本の縦線で示されます。 Weaponsは軍事援助および反政府勢力への援助の金額です。 Coup Pcyは経済援助の金額および非安定化工作の度合いです。 Finl Pcyはフィンランド化への抵抗力です。 条約密度と外交圧力の度合いです。 Interveneは政府及び反政府勢力への派兵動向です。 Dip Relnは親密度です。 Insecurityは危険度です。 その政権がどれだけ危険を感じているか(内部的にいうと軍事費の必要圧力)です。 これが高いときになんらかの行動を取ると過敏に反応します。 危機 危機とは、こちらが相手の政策に懸念を示したとき、および、相手がこちらの政策に懸念を示したときに起こります。 政策に懸念を示さなかった時、および危機において引き下がったときにその政策は確定します。 相手の政策に懸念を示すには、出来事から相手国の行動を選びます。 また、こちらの政策はターン進行時に懸念を示してきます。 危機はバランスオブパワーにおける唯一と言っていい、ゲームらしい駆け引きです。 こちらが政策を推し進めるためにも、相手の勝手な行動を阻止するためにも危機には勝たなければなりません。 危機における勝利は、各国が持つ威信値よりも遙かに大きなスコアをもたらします。 危機に勝つことが勝利への近道です。 しかし、危機は常に核戦争の危険をはらんでいます。 危機を推し進めると、デフコン(戦争への準備態勢 が5から1に進んでいきます。 デフコン1で戦争に突入です。 核戦争が起こり、画面は反転し、双方の敗北が告げられます。 危機においては強気に攻めて相手に政策を撤回させる、こちらが懸念を取り下げる、戦争になるのいずれしかありません。 スクリーンショットは『ソビエトがベトナムに10万の兵士を派遣した』という政策に対し『懸念を示した』ところ、ソビエト側は『政治局はこの政策を転換することを断固として拒否する』と回答してきたところです。 残念ながら英語部分は日本語化できなかったので、なにが危機の原因か読み取るにはある程度の英語力が必要です。 挑戦するでさらに危機を進め、再度ソ連側に政策破棄を求めます。 引き下がるで懸念を取り下げ、相手の政策をそのまま認めることになります。 挑戦し、再度ソ連が政策を諦めなければデフコン5に突入します。 デフコン1で戦争ですが、偶発的な核戦争はもっと低い状態からでも起きます。 勝てる勝負であってもデフコンに入った時点でゲームオーバーの危険性があるということです。 右側の四人はアドバイザーです。 「勝ち目はありません」「核をぶちこめ!」「難しい判断です」とか色々言います。 日本語化したかったのですが、ここは無理でした。 4人中二人が同じ傾向のことを言ってれば、それなりに信用できます。 その下の勢力圏や親密度、条約の状態などが表示されます。 危機の内容によって項目が違いますが、危機をどう対処するかの判断を下すために重要な情報です。 また、相手側の反応のメッセージも参考になります。 「断固拒否する」では引き下がる可能性がありませんが、「政策を変更する理由を認めない」などの場合、相手もそこまで強く出る気がないということです。 Prestige at Riskはこの危機に掛かっている威信値です。 ここで引き下がるとこの値の分だけこちらのスコアが下がり、相手には加算されます。 重要なのはその下の USA Interestと USSR Interestです。 これはこの危機を双方がどれだけ重要視してるかを意味します。 アメリカ側はConsiderable 無視できない 、ソ連側はUtmost(最大限に であり、ソ連にとってはなにがあっても引き下がれないほど重要と見ています。 危機にどう対処するかは、まず重要度を重視すべきです。 相手の重要度がUtmostなら絶対に引き下がりません。 こちらが引かない限り戦争になるしかありません。 こちらの方が重要度が低い場合、相手がなかなか引きません。 どちらの重要度もLow(低い)やInsignificant(取るに足りない などの場合は、勢力圏、親密度、条約を参考にします。 基本的にこちらの勢力圏の国ならば、強く出れば相手は引き下がることが多いです。 また相手より親密度が高い、より強い条約を結んでいる場合にも強く出てよいでしょう。 勝てる危機、はどんどん起こすべきです。 相手がケチを付けてきて、それを払いのければスコアが稼げるからです。 逆に引き下がるしかない危機は最初から懸念を示すべきではありません。 懸念を示しただけならば威信値の増減は常にゼロですから、スコア的に問題が無いように思えますが、内部的な数値の増減があり、相手がますます好戦的になり、フィンランド化も促進されてしまうからです。 実際のところ、危機を起こすのは危険です。 常に核戦争の危険があるからです。 むしろ最初から相手が懸念を示さない政策をとる方が有利です。 例えば自分の勢力圏にある国に経済援助する程度では、まず懸念を示してくることはありません。 相手の勢力圏にある国で行動すると大抵懸念を示してきます。 勝てない危機は起こすべきではありません。 難しいのはどちらの勢力圏でもなく、どちらの政府とも関係が深くない国への行動です。 威信値の大きい国の危機ほど、掛かっている威信値が増え、同時に危険度が一気に高まります。 しかし小国の危機でも核戦争が起きることには変わりません。 威信値の小さな国でわざわざ危険を冒して危機を起こすのは、得策ではありません。 革命やクーデターでその国の親密度が相手よりになっても、威信値が小さいので大勢に影響がないからです。 アメリカでプレイ時に言えることですが、革命やクーデターが起きやすいうえに威信値が低い国が多いアフリカには、なるべく手を出さないようにすべきです。 危機というのはその場限りの行動ではありません。 危機が起こり、強く出ることで、内部数値の好戦度や冒険度、ゲーム全体の雰囲気を支配している加虐傾向という数値が増えていきます。 危機が起こるだけで、世界は不穏な空気に満ちていき、各国政府はフィンランド化によって超大国に隷属しようとやっきになるのです。 また低いデフコンでの偶発核戦争の可能性も高まります。 また危機で引き下がることでこちらの好戦度は低下しますが、これは相手に対して強く出る力が失われることを意味します。 ゲームの進行 長い長い解説のあとで、ようやく遊び方の説明です。 ね、一見さんお断りのゲームだって理解したでしょ? プレイヤーはアメリカ大統領かソ連の共産党書記長となり、八年間(アメリカ大統領の任期二回)で自国の影響力を高め、もう一方の相手国より多大な威信値を得ることが目的です。 プレイヤーが出来ることは、各国に対して軍事援助などの政策をとることと、相手の政策に懸念を示して「危機」を起こすことです。 自分のターンが回ってきたとき、政策立案と懸念を示すのはどちらの行動から行っても構いません。 相手の政策に懸念を示すのを先にした方がいいでしょう。 相手の政策次第でこちらの手も考える必要があるからです。 自分の行動が終わったら次のターンに進めます。 そこで相手からこちらの政策に対する懸念が示されます。 上手く危機を乗り越えましょう。 勝利を決めるスコア、すなわち威信値は「危機」の結果、革命、クーデター、フィンランド化というイベントの結果、そして目立ちませんが各国から与えられる威信値によって増減します。 派手に危機や革命を起こしてスコアを稼ぐのもよし、地味に親密な国を増やして威信値を稼ぐもよしです。 至極大ざっぱに取るべき行動を示すと以下の通りです。 親密度の高い国が革命やクーデターが起こりそうになっていれば、軍事援助、経済援助、条約締結などで支援する。 親密度の高い国に対する相手側の政策には懸念を示して破棄させる。 親密度の低い国で革命やクーデターが起こりそうなら、それらを煽る。 ただし相手も当然妨害してくる。 革命やクーデターが起きそうになくても、低額の援助から始めて親密度を徐々に上げる。 相手の勢力圏の強い国は、どんな状態であろうと基本的に無視する。 まずどの国が自国と親密度が高いか、またどの国が勢力圏に入っているかを調べましょう。 超大国の好戦度、政府の安定度、反政府勢力の動向などはゲームを始めるたびにランダムで決められます。 ゲームは毎回違った展開になるので、毎回調査は必要です。 政策は効果が高いものほど相手からの反応も強くなります。 自国の強い勢力圏に無い場合は、低額の援助から始めた方が無難です。 反政府勢力への援助や非安定化工作や外交圧力などの、負の影響を与える政策は、当然その政府との親密度が下がります。 そのターンで一気に革命、クーデター、フィンランド化に持ち込むようにすべきです。 投入できる資金や兵士には限りがあります。 安定した国からは資源を徐々に引き上げましょう。 状況の推移から反政府勢力の動向や政府の安定度を見て判断しましょう。 最初から莫大な資源を投入している国がいくつもあります。 アメリカならエジプトやイスラエルなどです。 資源が足りなくなったらそういった国から転用しましょう。 基本的にアフリカはいつも大荒れです。 中南米もその傾向があります。 中東は超大国の影響で荒れたり荒れなかったりします。 威信値が莫大な中国は革命もクーデターも起きませんが、フィンランド化により多大なスコアを与えてゲームを決めることがあります。 イギリスやフランスなどでもクーデターが起きることがあります。 イギリスなどの大国はGNPが多いので、経済援助をいくら行ってもクーデターから救えないことが多いです。 アメリカでプレイする場合は、まず中米、南米諸国をがっちり固めましょう。 キューバ、ニカラグア以外は自国の勢力圏ですから、大抵のことができます。 中米は反政府勢力の動向が激しいので、軍事基地条約以上を結び兵士を送り込みましょう。 南米も反政府勢力で荒れることがありますが、こちらはクーデターが起きやすいです。 経済援助で救ってあげましょう。 アフリカではモロッコ、南アフリカ以外は行動するのが厳しいですが、勝手に起きた革命などにつけ込んで強い条約を結び、勢力圏を作っていきましょう。 ソ連でプレイする場合、兵力は多いものの、軍事援助、経済援助に使える資金が少ないのが難点です。 また親密な国が少ないので動乱のアフリカに手を出さないとスコアを稼げません。 アフリカに手を出す場合、強い条約を結んだ国が革命でひっくり返されないように常に援助を切らさないようにしないと行けません。 危機を煽って世界を不穏にさせれば、中国がフィンランド化して莫大なスコアを稼ぐことも出来ます。 バランスオブパワーには目に見えない内部変数が存在します。 超大国の好戦度や加虐傾向です。 それがゲーム全体の雰囲気を支配していきます。 大国と小国の一対一の関係ではありません。 何度も危機が起きれば世界規模で不穏になり、小国は身を守るために軍事力を強化しようとして、逆にクーデターの可能性を高めます。 また各国政府は自分の帰属を鮮明にしようとしフィンランド化が多発します。 これこそが地政学を表現したこのゲームの醍醐味です。 大ざっぱに言えば、友好国の多いアメリカはそれらを守っているだけでも勝ちやすいです。 ソ連は泥沼のアフリカに手を出して信用度を勝手に失っていきますから。 アメリカとしては危機をなるべく起こさない方が有利です。 逆にソ連は幾つも危機を起こし、世界を不穏にしてフィンランド化を誘発させたほうが勝利しやすいでしょう。 ゲームに慣れるまではアメリカでプレイすることを勧めます。

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テクニカル指標 バランス・オブ・パワー(Balance of Power) 備忘録

バランス オブ パワー

戦争回避のための工夫 (勢力均衡と集団安全保障 ) 1、国際政治の二つの考え方 国際政治には大きく分けて「現実主義」と「理想主義」という二つの考え方がある 現実主義 国家間の利害対立を解決する最終的方法は、相手をねじ伏せるだけの力をもつことであるとして、 権力政治を容認する考え方である。 この考え方は、19世紀までの支配的考え方であった。 今日でこそ戦争はよくないこととされているが、実は19世紀までは戦争は悪いこととは考えられていなかった。 なぜなら、飛行機も戦車もない時代だったから、戦争といっても軍人が戦場で戦い、一般市民が巻き添えになることは少なかったからである。 ドイツの軍人クラウゼビッツは、「戦争は政治の延長」であると述べ(『戦争論』1832年)、戦争は国家として当然の権利であると主張している。 このような考え方が支配的な時代にあっては、自国を守る方法は軍事同盟を結び、容易には攻め込まれない状況を作っておくことであり、この政策は 勢力均衡政策 と呼ばれた。 理想主義 しかし、力がすべてを解決するというのでは、あまりに高くつくし、むなしい。 また 、 第一次世界大戦が未曾有の被害をもたらしたことも あって、その後、平和を求める学問として「国際関係論」が成立 した。 この新しい学問は、先の現実主義に対して 理想主義 と呼ばれる。 これは世界的な組織の下で国際的なルール(= 国際法 )を作り、そのルールをみんなで守ることにより戦争を回避しようとするものである。 国際連盟や国際連合はこのような考え方から生み出されてきたものであり、その背後にある原理は 集団安全保障体制 と呼ばれるものである。 国際法の父グロチウス もともと、「国際法を作って、それをみんなで守りましょう」と最初に提唱したのは、 グロチウス であった。 彼は『戦争と平和の法』(1625年)の中で、戦争のときでも守るべき法があると主張し、その後、「 国際法の父」 と呼ばれるようになった。 また、世界政府を作って平和を実現すべきであるとする考え方は、カントの『永久平和のために』(1795年)などにも見られた。 こうした一連の思想のうえに、第一次世界大戦後、国際関係論という新しい学問分野が成立したのである。 今日、 政治家の多くは現実主義の立場に立ち、学者の多くは(もちろん例外も少なくないが)理想主義の立場をとる 傾向が見られる。 ユネスコ憲章の前文に 「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心のなかに平和のとりでを築かなければならない。 とあるのは、典型的な理想主義の立場にったったものといえる。 医者は目の前の病人は助けられるかもしれないが、戦争で死んでいく何千万人もの人間の命は救えない。 しかし、外交や国際政治にたずさわる者にとって、それは不可能なことではない。 2、勢力均衡政策 勢力均衡政策は、現実主義の立場に立つ典型的な政策である。 もし、自分の国独自で安全保障が十分ではないと判断した場合、 他国と同盟を結んで軍事力を強化し、攻め込まれないようにする。 これがこの政策の原理である。 すなわち、常に周囲の敵国と力のバランスを保つことで、お互いに攻撃しにくい状況を作るのである。 この典型的な例は、第一次世界大戦における三国協商と三国同盟の対立に見られる。 第一次世界大戦は、次の三つの対立軸によって引き起こされた。 1870年の晋仏戦争でフランスは敗れ、ナポレオン3世がセダンで捕虜になったほか、50億フランの賠償を負わされた。 このため、フランスは機会があればドイツに復讐をしようと虎視眈眈と狙っていた。 また、独仏は モロッコなどの植民地をめぐっても対立を深めていた。 第一次大戦は、フランスにとって絶好の復讐の機会となった。 そこへ 3B政策をかかげてドイツが乗り込んできたため、一気に緊張が高まった。 バルカンはまさに「ヨーロッパの火薬庫」と化した。 三国同盟と三国協商による勢力均衡政策 ドイツは、オーストリア、イタリアとともに 三国同盟 を結成した。 これに対して中世以来あれほど仲の悪かったフランスとイギリスはドイツに対抗するため手を結び(英仏協商、1904年)、これにロシアも加わっていわゆる 三国協商 が完成した。 三国同盟と三国協商が対峙する中、1914年6月、サラエボでオーストリアの皇太子がセルビアの青年に暗殺されるという事件が起きた (サラエボ事件)。 これがきっかけとなって、連鎖反応が引き起こされ、第一次世界大戦が始まったのである。 (コラム) ドイツとフランス ドイツとフランスは過去100年余りの間に3回の大戦争をした。 晋仏戦争、第一次大戦、第二次大戦の3回である。 晋仏戦争に敗れたフランスは、その復讐としてヴェルサイユ条約でドイツに立ち上がれないほどの損害賠償を課した。 しかし、そのことが今度は逆にドイツの復讐心を呼び起こし、ヒトラーの台頭を招き、第二次大戦に発展した。 ヨーロッパから戦争をなくするためには独仏という大陸の2大国を仲良くさせるしかない。 第二次大戦後、欧州統合の動きが活発になり、それが今日のEUの原点となった。 3、勢力均衡政策の欠点 勢力均衡政策は、現実問題として第一次世界大戦を阻止できなかったというばかりではなく、理論的にも重要な欠点をもっていた。 なぜなら、自国の軍備を増強すれば、相手国もそれに呼応して軍備を増強するからである。 国際政治の根本にあるのは相手国に対する 「不信感」 である。 この不信感が存在するかぎり、一方が軍備拡張をすれば、他方も必ず軍備を拡張する。 この結果、 無限の軍拡競争 が展開されてしまう。 したがって、勢力均衡政策は、理論的にも永久平和を実現できない。 こうしたことから第一次世界大戦後、「理想主義」の理論が登場したのである。 (問題)無限の軍拡競争を展開すれば、やがてその国はどうなるであろうか。 (答)経済力が疲弊し、やがて国が衰退する。 4、集団安全保障体制 (1)原理 集団安全保障の原理は次の通りである。 まず、世界中のすべての国を一つの国際組織に加盟させ、守るべき共通のルールを定める。 そして、もし加盟国の一つがそのルールを破れば、残りの全加盟国が共同で違反国の「制裁」にあたるものとする。 そうすれば、すべての加盟国は「制裁」を恐れて、ルールを破ることはしないはずである。 このルールの中に「侵略戦争をしてはならない」という一項目を入れておけば、平和は保たれる。 これが集団安全保障の基本原理である。 (2)国際連盟 こうした原理のもとに作られたのが 国際連盟 (1920年)であった。 国際連盟は防衛戦争と侵略戦争を区別し、侵略戦争を否定することによって 「戦争の違法化」 という画期的な理念を実現してみせた。 しかし、問題は違反国が出ないようにするために、違反国が出た場合の制裁をどうするかである。 一般的に、法は違反者に対する罰則が厳しいほどよく守られる。 したがって、いくら 理想的な理念を国際連盟がかかげたとしても、その意志を押し通すのに必要な「力」をもたなければうまく機能しない。 実際、国際連盟は次の三つの理由により失敗に終わった。 ソ連は1934年加入・1939年除名。 ドイツは1926年加盟・1933年10月脱退。 日本は1933年3月脱退。 しかし、永久平和を実現するためには、ただ一つの例外を認めないわけにはいかない。 それが違反国に対する「制裁」としての戦争である。 集団安全保障は、違反国に対する武力制裁を前提として初めて機能しうる制度である。 とくに、武力制裁の欠如は致命的であった。 この力を欠いていたうえ、世界の大国が相次いで脱退してしまったのだから、国際連盟が第二次世界大戦を阻止できなかったのは当然の帰結であった。 人類初のこの実験は、見事に失敗してしまった のだ。 (3)国際連合 1945年、サンフランシスコ会議で国連憲章が採択され、原加盟国51ヵ国で国際連合が成立した。 国連は、総会、事務局、安全保障理事会、経済社会理事会、国際司法裁判所、信託統治理事会の 6つの組織 からなる。 このうち、信託統治理事会は信託統治そのものが消滅したため機能は停止している。 国連の主な組織 総会 1国1票による多数決制をとる。 1960年代以降、発展途上国が相次いで独立をとげ、国連に加盟したことから、総会は発展途上国の発言力が強い。 1964年のUNCTAD、1974年のNIEOの樹立宣言などはその成果である。 総会はそのほか、世界人権宣言(1948年)や国際人権規約(1966年)の採択など、人権保障の国際化にも貢献している。 また、国連軍縮特別総会(1978年)の開催やCTBT(包括的核実験禁止条約、1996年)を成立させるなど、軍縮にも成果をあげている。 安全保障理事会 5常任理事国と10非常任理事国から構成され、世界の平和と安全について加盟国全体に代わって決定する権限を与えられている。 その決定には全加盟国が従う義務がある。 もし、従わない場合には武力制裁をすることも認められており、国際連盟の失敗が生かされている しかし、こうしたシステムにも 欠点 がないわけではない。 第一に、正式な国連軍がまだ成立していない。 第二に、5大国が拒否権を乱発すれば、安保理事会は機能麻痺に陥ってしまう。 第三に、 もしアメリカやロシア・中国などの大国が国際法に違反したとしても(たとえば侵略行為)、だれもこれらの国々を制裁できない。 とりわけ第三番目の欠点は深刻である。 第二次世界大戦後、これまでにアメリカも旧ソ連も中国も侵略行為を行なってきたという事実がある。 しかし、それにもかかわらず制裁を受けることはなかった。 国連によって制裁を受けるのは「イラク」のような小国だけという「法の下の不平等」がまかり通るとすれば、それは正義に反するというべきだろう。 しかし、だれもその矛盾を指摘しないのは不思議というほかない。 こうした欠点はあるものの、それでも国連はないよりはマシである。 我々は国連に過剰期待をしがちだが、国連がその能力を100%発揮するためには、個々の国々が自分たちのもつ「武力を行使するという権力」を放棄し、これを国連に譲り渡すことが必要である。 国連がそういう「力」を持たないかぎり、永久平和は実現しない。 国際司法裁判所 がうまく機能しないのも、判決を実現する「力」がないからである。 国連は世界政府ではない。 主権国家の集まりである。 だからこそ「国連は人類を天国に連れていく機関ではなく、地獄に落ちるのをふせぐ機関である 」(国連第2代目事務総長ハマーショルドのことば)といわれるのである。 国連が成立したあとも、世界で100を越す大規模な紛争が生じ、2000万人以上の命が失われた。 21世紀、人類は戦争のない社会を実現できるのであろうか。 それは、今の「国家」とか「国益」とかいった概念を根本から問い直さないかぎり不可能なように思われる。 (コラム) パックス・アメリカーナ 「平和」な状態とはどういう状態のことを言うのであろうか。 さしあたり、「戦争のない状態」と定義する。 しかし、「戦争がない状態」にも二通りある。 一つは、みんなが対等の関係にあって、なお戦争がない状態である。 もう一つは、 コワーイお兄ちゃん が仕切っていて、恐れをなしてだれも反抗できず、みんな息を潜めているために戦争にいたらない状態である。 現在、大戦争が起きないのは、アメリカがコワーイお兄ちゃん役を引き受けて世界を仕切っているからである。 これをパックス・アメリカーナ(アメリカによる平和)という。 どんぐりの背比べで戦争が絶えない状況と、一国の力が突出していて見かけ上の平和がもたらされる社会。 どちらも理想とは言えないが、後者のほうがまだマシか.

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